「勉強の先には何があるのか?」
塾生のみんなにそう問えば、
たいてい「合格」か「成績アップ」と答えてくれます。
その通りですよね。
そもそも志望校(なるべく良い学校)に合格したくて勉強を始めた生徒が大半でしょうし、
そのためにはまず成績を上げなければならないのですから当然です(僕もそうでした)。
でも、この仕事を長く続けてきて、今はこのようにも思うのです。
「勉強の先にあるのは合格や成績アップだけじゃない」
「合格も大切だけれど、それより大切なものもある」と。
以下は僕の実体験です。
大学受験生の頃、どうしても成績が上がらない苦手科目があり(実は国語と英語です)、
どうにかしなければと思い悩んだ結果、こういうことをやってみました。
「どうすれば国語と英語の成績が上がるのかを徹底的にイメージし、
なるべく具体的に計画し、その通りにやってみた」のです。
すると、自分でもびっくりするような結果が出せました。
(どちらも3か月ほどで偏差値が20以上伸びました)
でも、その時僕が嬉しかったのは、成績が上がったということよりも、
「自分はこうやったら結果を出せるんだ!」という『自分のやり方を見つけられた』ことでした。
そして、自分のやり方を見つけたことで、
僕は人生で初めて『自分の力で自分の未来を肯定できた(イメージできた)』のです。
今思えば、僕はそうやって『自己肯定感を高めていけた』のでしょう。
僕の人生にとって、この経験は大学合格よりも間違いなく重要でした。
そう断言できるほど、この時手に入れた「自分はこれでやっていける!」という感覚は、
今も僕自身の拠り所となっています。
「勉強の先には何があるのか?」
僕はそこに『自分の人生の拠り所』を見つけることができました。
塾生のみんなにとってそこに何があるのか、僕にはわかりません。
けれども、自分で精一杯やってみようと覚悟し、イメージし、計画し、それを最後まで実行できたとき、
その先には必ず「素晴らしい何か」があります。
「自分もこれだけのことがやれるんだ!」という驚きと喜びがあります。
(この経験は勉強に限ったことではありません)
塾生のみんなが学びの森で勉強している間にそういう体験をしてくれるのなら、
それは僕にとってこの上ない喜びです。
そういう体験があふれる塾を目指していきたいと思います。