No.109 H17.12.3

 早いもので今年もあと1ヶ月となりました。そこで今回は僕なりに今年を振り返ってみます。

 僕は今年の元旦に全部で10の達成目標を設定しました。この数は純粋にやってみたいことを列挙してみたらこうなっただけなので,深い意味はありません。その中で今年中に実現したものと年内に実現しそうなものが6あります。残った4つのうち来年に持ち越すものが2つで,あとの2つは年頭には自分にとって必要だと思っていたのですが,途中でその必要性が感じられなくなり,リストから外しました。

 こういった具体的な試みをしたのは今年が初めてなのですが,やってみると意外な事の連続でした。例えば,「これは今年中にはまだ無理かな」などと思っていた目標が1月の下旬に達成できてしまったり,「これは確実にできる」と思っていた目標が11月の末でようやくクリアとなったりで,自分の思い通りにいかない事ばかりでした。しかし,きちんと設定してあったので,無意識のうちにその目標に近づいていったような気がしています。

 実は今回書きたかったテーマは,その「無意識」なのです。

 ある研究結果によると,人間の行動のうち自分の意識の下におけるそれは10パーセントにすぎないと言われています。すなわち,行動の90パーセントは無意識のうちになされているということになります。その科学者の言葉では,「脳の90パーセントは寝ているようなもの」なのだそうです。でもそうだとすると,その90パーセントをうまく活用させることができれば,その人は間違いなく他者より抜きん出ることができると思えます。

 そこで,僕は「無意識をどうすれば上手く活用できるか」について色々な本を読み,その結果として「自分の目標を明確化することによって無意識の間もそれに着実に近づいていく」という方法論を実践してみたのです。

 この方法のコツは,「極めて具体的な目標設定をして,それを実現している自分をしっかりイメージすること」にあると僕は思っています。そして,そのイメージが明確であればあるほど無意識の力が強まり,達成までの時間は短縮されるのではと考えています。

 1年は長いようで瞬く間に過ぎていきます。10年もまた同様です。だからこそ,1年1年何を積み重ねていくかで人生は大きく分岐していくように思います。ただなんとなく生きてももちろん構いません。しかし,そこに充実が待っているのでしょうか。満足感や達成感は味わえるのでしょうか。僕は欲張りで少しでも多くの満足感や達成感を味わいたいので,今この瞬間も無意識の力を利用して目標に近づいていこうとしています。

 塾生のみんなも12月は来年の目標を設定する1ヶ月にしてみませんか。いくつでもいいから自分のやりたいことや達成したいことを書き留めてみる。そしてそのメモやノートをいつも持ち歩いて,一日に何度も眺めてはそれを成し遂げている自分をイメージする。そうすれば,必ず無意識の力が働きます。その力を利用して,自分をワンランク高めてみよう。自分の知らない新たな自分と出会えるのは間違いありません。

 僕はそういう時間の過ごし方がたまらなく好きです。