No.114 H18.1.21

 三学期が始まってから1週間が経ちました。中3生は学年末テストを終えて,いよいよ受験までのラストスパートに入ります。中1生と中2生は学年末テストに向けて対策授業が始まりました。小学生は三学期という短い期間を有意義に過ごすために,新しい形で勉強に取り組んでいます。高校生は志望大学合格へと日々自分を追い込んだ勉強を重ねています。

 僕が言うのも変ですが,創優会の塾生は本当によく勉強すると思います。どの塾生も初めは面食らっていますが,入塾してから日が経つにつれて勉強に対する抵抗が少なくなり,長時間の勉強にも耐えられるようになります。勉強量という点ではおそらく札幌でも随一なのではないでしょうか。

 しかしながら,それはやはり自分の意思で始めた勉強ではありません。通塾は自分の意思であっても,日々の勉強に関しては,「先生に言われたからやっている勉強」に過ぎないのです。もちろん,勉強をしないよりはした方が良いのは当然です。しかし,「誰にも言われなくてもする勉強」と比較すると,明らかに見劣りします。

 例えば,「言われても勉強できない(覚えられない)生徒」をC,「言われたら勉強する(覚えられる)生徒=言われなければ勉強しない(覚えられない)生徒」をB,「言われなくても勉強する(覚えられる)生徒」をAとすると,今までの創優会はCの生徒をBへと変えるだけの指導力は持っているのですが,Bの生徒をAへと導くような力は持っていなかったような気がします。自分から行動できる生徒の育成は難しかったのです。

 しかし,その力は本来塾には持つことのできないものであるのもまた事実–です。なぜなら,「言われなくても勉強する生徒」を育成するためにはこちらからは一切働きかけてはならないからです。「何も言われない中で何を自分で考えどれだけ行動できるか」が重要ですので,塾側からの働きかけは逆効果なのです。

 実はこの部分が長年僕を悩ませていました。CからBへと導く力はどこにも負けない。しかし,BからAへと導く方法論がなかなか見当たらなかったのです。

 そこで僕は,生徒たち一人一人の向上心に期待することにしました。もちろん働きかけはしていきますが,それは「自分で自分の勉強を考え,組み立てなさい」というレベルにとどめようと思っています。そして,「この分野のプリントがほしい」「ここがわからないから教えてほしい」といったような,生徒が自ら欲した勉強に関しては徹底的に対処し尽くしたいと思います。ただし,まだまだCのレベルの生徒には今までどおりの勉強をしてもらうつもりです。それをこなせるようになった上での自主性ですので。自主性に委ねるのはBの生徒たちのみです。

 今年1年,僕は今まで以上に「今自分は何が必要で,それをいかになすべきなのか」を塾生ひとりひとりが正しく判断できるよう全力で指導していきたいと考えています。そして,もしそれを創優会が授けられるようになったなら,僕にとって札幌で塾を創ったことの1つの到達点なのではと思います。今年はその目標に向かって,僕自身日々現状に甘えることなく力を尽くすつもりです。これからも何かご意見等ございましたら,電話の際にでもおっしゃっていただければ有難いです。何卒宜しく申し上げます。

〈今週のMVP〉

 今週は,冬休みの宿題を計画通りにきちんとやって提出した小4クラスの小野愛以子さんと足立果歩さんに決まりました。二人になりましたので,今週は500円分の図書カードを進呈します。

 来週は中高生の頑張りに期待します。