No.129 H18.5.27

 今週に入ってから、夏期講習に向けてのチラシを作り始めています。

 様々なことを考えながら製作を進めているのですが、なかなかはかどりません。というのは、一般的に良いとされるチラシが僕には全然良いと思えないからです。自分なりに広告関係やマーケティング関係の本を読んだりしてはみたものの、その全てが「とにかくお客様の数を増やすこと」だけにポイントを絞っているものばかりで、どうしても僕のイメージとかけ離れているのです。それはおそらく僕自身が「チラシの言葉に踊らされてしまうような生徒には創優会に来てほしくない」と心の底で思っているからだと思います。つまり、チラシで不特定多数の生徒を募集するという事自体に対して僕は元々否定的なのです。

 そう考えると、「チラシなんて出さなければいい」という考えもやはり浮かんできます。実際、チラシ作りをする度に僕はそのことを考えています。しかし、それもまた適切ではないと思うのです。なぜなら、現時点でまだ創優会の存在を知らない生徒が多数いるはずだからです。一生懸命頑張りたくても頑張る場所がなかなか見つからない生徒が。「チラシの言葉に踊らされてしまう生徒」と「やる気はあるのに自分に合った塾が見つからない生徒」とでは言うまでもなく天と地ほどの差があります。その後者の生徒に一人でも多く来てもらいたくて、少なくとも創優会の存在に気づいてもらいたくて、僕は年に3回チラシを作っています。本当にそのためだけにチラシを作っています。

 しかしながら、率直に言って、これはもう本当に正直な気持ちとして、現塾生の全員の意識が高まり、勉強に対してみんなが精一杯頑張れるようになってくれるのであれば、僕は新しい生徒など一人も入らなくていいと考えています。今在籍しているみんなが頑張れる人間になるのであれば、それだけで僕は大満足なのです。こんな考えでは経営者として失格と言われてしまうかもしれませんが、僕の中では至極当然なことです。誰が何と言おうと創優会はそういう塾なのです。

 今週、中3クラスの何名かの表情が引き締まり始めました。きちっとした結果も出してくれました。ただ残念ながら、それも一過性のものなのかもしれません。でも、少なくとも僕はそれを見るにつけ「頑張れよ」と心の中で精一杯応援をしています。「今度こそ続けてくれよ」と心の中で願い続けています。もしかしたらまた期待はずれで終わってしまうかもしれません。でも、そうなったらそうなったでまた新たに期待し、応援し、願い続けるだけです。

 僕は多分、死ぬまでそれを繰り返していくのだと思います。でも、それで(それが)良いのだと思っています。僕が生涯をかけてやりたいと思うことは、このような地道な営みの中にこそあるからです。

 「頑張ることの素晴らしさ」に1人でも多く、また1日でも早く気づいてほしいと、僕は心の中から願っています。

〈今週のMVP〉

 今週は残念ながら該当者はいません。候補者は何人かいたのですがこれといった決め手がなかったため来週に持ち越しとなりました。来週、塾生全員の頑張りに期待します。