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「無知の知」という言葉があります。

「『自分はまだわかっていない』ということを自分はわかっている」という意味です。

 

定期試験が近づくたびに、僕の頭にはこの言葉が浮かびます。

 

定期試験で確実に結果を出せる生徒は、

いくら勉強しても「まだまだ足りない。このままでは目標点に届かない」と

まさに「無知の知」を体現するような勉強をします。

 

一方、なかなか結果が出せない生徒は、

試験範囲のすべてを終えてもいないのに「けっこうやった。もう大丈夫かも」などと思ってしまいます。

(こういう生徒は、国語で一番確実に得点を稼げる「漢字」の勉強でさえ手抜きします)

残念ながら、「無知の無知(自分はまだわかっていないということがわかっていない)」

であると言わざるを得ません。

 

 

人間はどこまでいっても「無知」です。「何もわかっていない」のです。

(少なくとも僕はそう思っています)

したがって、「知の知」や「知の無知」などあり得ません。

もちろん僕もそうです。僕なんて本当になんにもわかっていません。

専門外のことはもちろん、国語や英語のことさえ何もわかっていないと自分ではいつも思っています。

 

だからこそ、人間は「無知の知」か「無知の無知」かのどちらかに分かれてしまい、

どちら側になるのかで結果が大きく分かれてしまうのです。

いや、人生そのものが大きく分かれてしまうのでしょう。

 

 

まもなく中1生は人生初の定期試験を迎えますが、

やはりみんなが「無知の知」か「無知の無知」かのどちらかに分かれてしまうのでしょう。

(分かれてほしくはありませんが…)

そして、そのどちら側になるのかで結果は大きく変わってきます。

けれども、それを選ぶのは本人です。

他人が何を言っても、結局選ぶのは本人です。

自分の人生を決めるのは、いつも自分自身なのです。

 

中1生全員が最後の最後まで良い勉強をし、それにふさわしい結果を手にすることを僕は期待しています。