No.137 H18.7.22

 僕は「人生とは時間である」と考えています。例えば、死を「生きられる残りの時間がなくなってしまうこと」ととらえると、「時は金なり」どころではなく時間以上に大切なものは存在しないということがわかります。どんなにお金や名誉があっても死んでしまえばそれで終わりですので。どちらも「時間があって初めて意味をなすもの」と言えます。

 しかし、そのように時間をとらえている生徒というのはほとんどいません。いや、大人であってもそこまで時間の重要性を認識していないか、または認識していても何ら行動に移していないかのどちらかである場合が大多数となっているような気がします。僕自身もその難しさを実感しながら生きています。

 時間が最も大切なものでありながら、しかしその時間を絶えず意識しながら行動することができない。

 そうであるならば、結局、優秀な人間とそうでない人間の違いは、「時間に対する意識の差」だけなのではないか、という気がするのです。

 塾生のみんなには一度「時間というもの」について自分なりに考えをめぐらせてみてほしい。そして、「今目の前にあるほんの1分」に対してほんの少しでいいから思いをはせてみてほしい。そうしたら、たぶん10人に1人くらいは「その1分がどれくらい貴重か」わかってもらえるだろう。

 「もしかしたら明日はもう生きていないかもしれない」この事を真剣に考えている人はほとんどいないと思います。しかし残念ながら、あらゆる生き物がこの事実から逃れられないのもまた否定できません。

 人生は何をやるにしても短すぎます。しかも、いつ終わるのかもわかりません。だから、やりたいことが見つかっている人間は即座に取り組むべきだし、まだ見つかっていない人間はなんとしても見つけようと努めねばならない。それでもどうしても見つからない人間は、見つからないことを言い訳にしないでとにかく、「今の自分にできること」から始めてみる。そうすれば、やりたいことの方からみんなの方へと必ず近づいてきます。

 「あとで後悔のない人生」とは「『いつ終わるかわからないが誰にも必ず終わりが来る』という限られた時間を最大限に活用できること」なのだと、僕は今ただただ実感しています。

〈今週のMVP〉

 残念ながら、今週のMVPはいません。次回は夏期講習の最終日に選定しますが、夏期講習のMVPとして3000円相当の図書券を進呈いたします。いつものことですが、MVPは塾生全員にチャンスがあります。是非、頑張って狙ってみて下さい。