No.138 H18.8.3

 早いもので夏期講習も今日で日程の半分を消化します。後半8日間も瞬く間に過ぎていくと思われますので、今回はそれを充実させるための秘訣を書いてみたいと思います。

 今まで何度も夏期講習を経験し、そしてその中で飛躍的に伸びていく生徒を多数見てきましたが、その大部分に共通して言えるのが、やはり「集中力」です。授業中はもちろん家庭学習でも並々ならぬ集中力で取り組むことが成績をアップさせる最大の要因だと思います。

 ところが、集中力というものはくせ者で,「ある人には別に努力しなくてもあるし、ない人にはなかなか身につかない」と思われているのが一般的です。実際、面談や毎週のお電話でも「うちの子は集中力がなくて…」といった話をよく聞きます。

 しかし、僕は集中力は誰にでも身に付くのだと思っています。ただし条件があります。それは、「まず持続力をつけることです」

 自転車と同じで勉強も「最初が一番つらく、やればやるほど楽しくなってくる」ものです。そして、集中力というものは「ある程度楽しくなってきたから高まってくるもの」なのです。子供が自分の好きなことなら何時間でも集中力を切らさずに続けられているのもそのためです。「楽しいからこそ集中できる」のです。したがって、勉強もその「楽しくなってくる」地点までなんとかしてたどり着かないことには「集中力への入り口」にまでもたどり着かないのです。それで、「集中力」を身に付けるための「持続力」がまずは必要になる訳です。

 結局、最も大切な要素は「集中力」なのだけれど、その集中力はすぐに身に付くものではなく、「持続力」があった上で初めて養成されるものだというのが僕の考えです。

 しかしそうは言いつつも、夏期講習の残り8日間で「持続力を付けて、さらに集中力まで高めて」というのは困難を極めます。そこで、一つ提案があります。それは「残り8日間を自分がどれだけやれるかを試してみる期間にする」という提案です。後先も考えず、集中力なども気にせず、とにかく「自分というなまけ者がどれだけやれるか試してみたい」と思ってもらえればそれだけで十分。あとは、1日1日を大切に8日間チャレンジするのみです。それができれば、少なくとも8日間だけは「集中力のありそうな人」に見えるはずです。そして、夏でそこまで行って、2学期以降で「本当に集中力のある人」へと変わっていけばいいのだと思います。

 自分を変えたい生徒はたくさんいると思います。でも、いくら変えたいと願ったところで行動を起こさなければ何一つ変わりません。「やれば変わる」し「やらなければ変わらない」のです。残念ながら「やらないで変わる」ということは絶対に起こりません。それは「勉強しないで第一志望校に合格したい」や「練習しないでレギュラーになりたい」と言っているのと同じです。全くくだらない考え方です。あと8日間の講習が一人でも多くの塾生が変わるきっかけになってほしいと僕は心から願っています。そして、「やってみれば自分の力でなんだってできるんだ」という実感をもってくれたら、僕はそれだけで最高です。頑張って下さい。

〈今週のMVP〉

 今回は、MVPの選考をしません。次回は夏期講習の最終日に選定しますが、夏期講習のMVPとして3000円相当の図書券を進呈いたします。いつものことですが、MVPは塾生全員にチャンスがあります。是非、頑張って狙ってみて下さい。