No.139 H18.8.14

 夏期講習も今日が最終日です。今年は天候にも恵まれ、途中で体調を崩す塾生も例年よりは少なく、ほぼ順調に授業を消化することができました。僕自身としては毎年のことながらなかなか寝る時間もない日々だったのにもかかわらず、とにかく「毎日が楽しかった」といった印象が残っています。創優会を開校してから間違いなく最高の夏期講習となりました。

 夏から入塾したにもかかわらず、他のみんなになんとかくらいついてきた生徒。初めのうちは単語がなかなか覚えられなかったけれど、それでもなんとか努力を続けて、途中からは合格の常連となってくれた生徒。勉強に

 対してどうしても後ろ向きな姿勢でしか取り組めなかったけれども、この夏からは少しずつ前向きに取り組めるようになり、結果も出始め、ついには表情まで明るくなってきた生徒。入塾してから数年が経ち、とうとうこの夏自分で勉強するということに目覚めてくれた生徒。今回の夏期講習もたくさんの生徒たちの成長が見受けられました。幾度となく書いていますが、僕は塾生全員に「頑張るべき時にきちんと頑張れる人間」になってもらいたくて創優会を作りました。したがって、なかなか頑張れなかった生徒が少しずつでも頑張れるようになっていく様子を見るのがたまらなく嬉しいのです。それは合格の報告と同じくらいの喜びです。

 サッカー日本代表の中田選手がある雑誌のインタビューでこう語っていました。

 「ブラジルが相手で3点差だから逆転なんか無理だよね。でも、それを認めて走ることまであきらめたら、自分の人生をあきらめたようで、どうしても嫌だった」

 その結果が、あの「大の字」だったのでしょう。彼は本当に限界を超えたのだと思います。

 でも、僕が塾生に対して期待しているのもまさにこのようなことなのです。自分で作った限界を自分の意思で乗り越える。そうすると、そのまた上に新しい限界が現れる。しかし、その限界に挑むことを決してあきらめないで、何度でも挑戦する。その結果、必ずいつかその限界を超える日が来る。人間はこうして成長していくものだと僕は確信していますし、この営みさえあれば、誰でも成功できるのだと確信しています。

 「やりもしないであきらめる」「自分に言い訳ばかりする」「すぐに誰かのせいにする」これらは、子供ばかりではなく大人にもよく見られる行動パターンです。でも僕は、少なくとも創優会の塾生のみんなには、「やってみればなんとかなる」「自分に言い訳したって意味がない」「誰かのせいにしたところで誰も成長しない」というような価値観を保持してもらいたいと心から願っています。そして、景気や時代や社会や政治のせいにすることなく、全て自分の責任として自分の人生を切り拓いていける、そんな生徒を一人でも多く世に送り出したいと思っています。

 塾生の誰かに、大人になってからそれまでの人生を振り返った時、「あの年の夏期講習が始まりだった」と思ってもらえるならば、僕としてはそれだけで本望です。

〈今週のMVP〉

 今回のMVPは、中1クラスの渋谷友君です。この夏休み、部活を休んでまで勉強に取り組んだこと、妥協なく自分の勉強に向き合った姿勢はまさに創優会が望む塾生のあるべき姿でした。そんな渋谷君に夏期講習のMVPを授与したいと思います。