今回は「格付けの話」をしたいと思います。
僕は人間には「レベル」があり、そのレベルは5段階に分かれると思っています。ただし、そのレベルは「能力」などでは決してありません。レベルを分けるポイントは、「頑張るということに関する意識」だけです。
例えば、そのレベルを上からABCDEまでの5段階として場合、Eの人間は何をするにしても「とにかく何でも楽をして乗り切ろう」とします。つまり、「一切頑張らないという選択をする」人間です。このタイプの人間は、頑張る気がないので何をするにもうまくいかないのですが、それが自分のせいなのだということをよくわかっておらず、すぐに他人や社会や時代のせいにします。大体全体の20パーセントがこういう人間です。
次にDの人間は、「なるべく頑張らないで乗り切ろう」というタイプです。Eと違うのは「なるべく楽をしようとしている」けれども、「いざとなったら少しは頑張ろうとする」という点です。Eの人間を少しだけましにしたタイプと言えます。定期試験の直前にならなければ勉強をしない人間がまさにこのタイプです。もちろん少し頑張ったくらいで結果が出るはずもないのでEと同様にいつもうまくいかず、また色々と言い訳をしたり、他人のせいにしたりするところもほとんど同じです。このタイプには30パーセントの人間が該当します。すなわち、EとDで半数となるのです。悲しいことですね。
Cタイプになると、頑張るということの意味が少しずつ変わりかけてきます。したがって、「誰に言われなくても自分の意志で物事に取り組む」という主体的な行動ができるようになってきます。でも、それが長続きしないのがこのタイプです。少しやっただけですぐに満足してしまいます。それゆえ、安定した結果を残し続けるということが望めません。「継続は力なり」という言葉が身にしみるタイプと言えます。このタイプも全体の30パーセントに該当します。
残りABの2タイプとなりました。この2タイプで残りの20パーセントとなります。まずBタイプですが、このタイプの人間からは「自分でできることは頑張ることしかない」ということがさすがにわかっています。「持って生まれた才能もあるけれどそんなものは頑張ることに比べたら大して役に立たない」ということもわかっています。そして、自分の希望を叶えるため精一杯の努力ができます。このタイプの特徴はいわゆる「根性」を備えている人が多いということです。物事を吸収しやすいタイプです。受験に限らず何をしても結果を残しやすいタイプと言えるでしょう。まさに「一流」の人間です。このタイプには19パーセントが該当すると思います。
では残った1パーセントのAタイプの人間は一体どのような人間なのでしょうか?特にBタイプの人間と何が違うのでしょうか。
Aタイプの人間の最も際立った特徴は「特別頑張ったりしない」ということです。今までの話の流れと矛盾するように思われるかもしれませんが、彼らは殊更に頑張ったりはしません。なぜなら、「自分にとって必要だと判断したことに関しては何をするにも絶えず頭も体も使って全力で取り組んでいるため、『頑張ることなど当たり前』だと悟っているから」です。それまで生きてきた経験から「頑張ること以外に成功する方法はない」とよくわかっていますが、それにとどまらず、「頑張ることなど誰にもできる。自分は上を目指したいからそんなことに意識を置いたりしない」といった考え方をしています。野球のイチロー選手やサッカーの中田選手にこのような思考法が見られます。実際、いつも頑張っていないから「頑張ろう」などと思うわけで、いつも頑張っている人間にとっては「頑張ること」などには関心はなく(当たり前なので)、自分の目標と自分の現在地の差を埋めるべく時間を片時も無駄にせず、常に考えながら自らの課題に取り組んでいるはずです。これがAタイプ、つまり、「超一流」の人間なのです。全体の1パーセントいるかいないかだと僕は思います。
以上5つのタイプについて書いてきましたが、創優会にはCタイプの生徒がかなり多いような気がします。さすがにEとDはほとんどいませんが(このタイプは創優会にはいられませんが)、それでもその分BやAタイプがさほど多いようにも思えません。したがって、「Cタイプの生徒がどれだけBタイプへと変われるか」がこの二学期の僕の課題でもあるのです。
塾生もまず「自分がどのタイプなのか正確に理解すること」から始めてほしいと思います。「自分を知らない」人間に大きな成長は決して訪れません。
〈今週のMVP〉
今週のMVPは、中3クラスの平ちひろさんです。先日の学力テストで前回より60点以上の得点アップを記録しました。夏期講習の成果が出たものですが、まだまだ伸びる可能性を持っています。この勢いでさらに上を目指して下さい。