No.15 H28.8.27

「どんなに努力しても報われないことがある」

 

最近、大人たちがこう話すのをよく耳にします。

中には、「子供が大人になるまでに知っておかなければならないことの1つ」とさえ言う人もいます。

 

でも、聞くたびに僕は残念な気持ちになります。

 

なぜなら、「人は努力した分だけ必ず報われる」と僕は本気で信じているからです。

 

ただ、「何を報いと見なすのか」が違うのです。

 

一般的には、「本人が望んだ結果」を手に入れることを報いと見なすのでしょう。

たとえば、受験生なら「第一志望校の合格」ですね。

 

でも残念ながら、努力した生徒全員が必ず第一志望校に合格できるとは限りません。

いくら実力があっても、

極度の緊張やインフルエンザなどの体調不良でその実力を発揮できず、

不合格になってしまう生徒が少なからずいます。

 

でも、僕はそういう「結果」を報いとは考えません。

もちろん塾生には合格してもらいたいですが、

それでも僕が考える報いとは違うのです。

 

僕が考える報いとは、「人間としての成長」です。

 

すなわち、「人は努力した分だけ人間として成長できる」と考えているのです。

 

物事に精一杯取り組んでも、自分が望むような「結果」が出ないこともあるかもしれません。

でも、物事に精一杯取り組めば、人として必ず成長できます。

そして、人として成長できれば、「本当に大切なことは何か」が少しずつ見えてきます。

さらに、自分の生き方を肯定できるようになってきます。

 

僕は「結果」よりも「人間としての成長」を大切にすることで、

何をするにも手抜きをしようと思わなくなりました。

そんなことをしていたら、人としてまったく成長できないからです。

 

僕は「結果」よりも「人間としての成長」を大切にすることで、

自分にうそをつかなくなりました。

自分にうそをついていたら、自分の望む方向へ伸びていけないと思ったからです。

 

学びの森で僕が塾生のみんなに期待しているのも、

いつも「人間としての成長」です。

毎日少しずつでも成長していく。それをこつこつと続けていく。

その結果として、第一志望校の合格も近づいてくるのではないでしょうか。

 

「合格したい!」という気持ちはもちろん大切です。

でもだからこそ、

そのために「自分の日々の成長を意識する」ということが大切なのだと僕は思います。

 

「結果」ベースではなく、「自分の成長」ベースで生きることをおすすめします。