知っている塾生もいると思いますが、
僕の机のデスクマットの下には、あるプロ野球選手のインタビュー記事があります。
それは小笠原道大さんの記事なのですが、
今季から一軍ヘッドコーチとして日本ハムファイターズに復帰しましたのでご存知の方も多いでしょう。
その小笠原さんの、結果的に現役最後の年となった2015年に書かれた記事です。
その記事の中にこんな言葉があります。
「自分にはまだ先がある。そのために今、こういう経験をしているんだと思っている。」
2006年から2年連続で最優秀選手賞(MVP)を獲得し、
文字どおり現役ナンバーワンの評価を得ていた名選手が、
2015年にはついに力が衰えて不調にあえぎ、二軍で過ごしていた時のインタビューです。
記事を読むと、もう一軍には呼ばれないことも、今年限りで引退となることも、
どうやらすでに覚悟していたことがわかります。
にもかかわらず、こんな前向きな言葉をたえず自分に言い聞かせ、
若い選手たちとともに、いや若手以上に汗と土にまみれ練習していたそうです。
その姿に記者も激しく心を揺さぶられたと記しています。
このシーズンで現役生活に別れを告げ、
小笠原さんはすぐに中日ドラゴンズの二軍監督に就任することとなります。
そう考えると、「いつか指導者となった時に、今のこの経験が必ず生きる」
と小笠原さんは考えていたのかもしれません。
けれども、僕にはそれだけの言葉とはどうしても思えないのです。
いつか指導者になった時に役立つという理由だけで頑張っていたのではなく、
小笠原さんは「いつもそのような気持ちで物事に取り組んでいた」のではないのかと
僕には思えてなりません。
僕が知る限り、小笠原さんは誰よりも本気で練習し、いつも全力でプレーしていたからです。
仮にそうだとすると、
この言葉は小笠原さんだけでなく、どんな人にでも当てはまる含蓄に富んだ言葉となります。
特に、コロナ禍のこの状況でこそ、学ぶべき言葉なのではないでしょうか。
「自分にはまだ先がある。そのために今、こういう経験をしているんだと思っている。」
もちろん、塾生のみんなにもまだまだ先があります。
それは、コロナウイルスなど全く関係がありません。
だからこそ、今のこの経験も自分の未来に必ずつながっているのだと理解して、
大切にしてほしいと思います。
僕にもまだ先がありますので、今のこの経験を将来必ず活かしたいと思います。
