頼まれてもいないのに、様々なお店に行くたびに
「ここはどうすればもっと良くなるのかな?」と考えるようにしています。
たとえば、レストランなら、
味についてはもちろんですが、従業員の接客態度や店構え、
そしてメニューの見せ方やいすの座り心地、そして照明や音響の具合など、
いろいろとチェックしています。
それはもちろん、レストランを経営してみようと思っているからではありません。
そんなことは頭の片隅にもありません。
そうではなく、「物事をなるべく客観的に見るトレーニング」をしているのです。
普通に生活していると、僕の場合やはり仕事が中心になります。
そうすると、どうしても「客観的な視点」を持ちづらくなってしまうのです。
日々、現場で様々な対応に追われ続けるうちに、
「その場その場でのある決まった形」というのが表れてきてしまい、
その形にとらわれていることが多いのです。
自分としては最善を尽くしているつもりでも、
よくよく考えてみたら、客観的に判断できておらず、
その結果、同じ失敗を繰り返していたということも少なからずあります。
その弊害を少しでもなくすために、上記のようなことをやっているのです。
個人的には、わりと効果はあるのではと思っています。
さて、ここからが本題です。
高3生はセンター試験が終わり、中3生は学年末試験が終わりました。
もうここからは、本番に向けて勉強を積み重ねていくだけです。
でも、そこで考えてもらいたいのは、
「今自分がやっている(やろうとしている)勉強は、本当に良い勉強なのか?」ということです。
受験生ならだれでも「受かりたい」という気持ちは持っています。
けれども、そのことと「良い勉強ができている」ということはつながっているとは限りません。
つまり、「受かりたいけれど、あまり良い勉強ができていない」受験生が少なからずいるのです。
だからこそ、「客観的な視点」が必要なのです。
それぞれが本番で目指すべき得点はもうわかっているはずです。
とすれば、あとどれくらい得点を伸ばさねばならないかもわかっていることでしょう。
にもかかわらず、普段と同じような勉強を惰性的にやっていたって仕方がありません。
そこで、なるべく客観的に考えてみるのです。
「自分は残り時間でどうすれば最も得点を伸ばすことができるか」ということを。
なるべく客観的に、かつなるべく具体的にイメージしてみるのです。
このプロセスがあるのとないのとで、結果はまったく異なってくるものです。
残り時間が少ないからこそ、考える価値があると僕は思います。
最後に問われるのは、「やみくもな努力」ではありません。それは完全に間違っています。
「客観的に自分の勉強を見つめること」から生まれる勉強こそが、逆転を可能にするのです。