No.34 H29.1.28

受験というのはだれにとってもかなりの逆境です。猛烈な逆風です。

その中で、どうしても陥ってしまうことがあります。

 

それは「できない理由を考えてしまう」ということです。

無意識のうちに、自分が目標を達成できない理由を考えてしまうのです。

 

でも、その「できない理由を考えてしまう」ことが

「自分が本当にできなくなってしまう原因となってしまう」ということに

私たちは気づかなければなりません。

つまり、「何らかの根拠があってできない理由を考えてしまう」のではなく、

「逆境の苦しさからついついできない根拠を考えてしまい、

その結果として本当に達成できなくなってしまう」

ということなのです。

 

と書きつつ、僕にもその気持ちは痛いほどわかります。

逆境ですから、どうしても心の弱さが出てきてしまうのですよね。

人間は皆そういうものです。

 

けれども、中には「できない理由を決して考えない」という人もいるのです。

どんなに苦しくても、自分には不可能だとは決して考えない、

そういう人がいるのです。

第一志望の合格を手にする生徒というのは、

特に大学受験において受かる生徒というのは、

そういう精神的なたくましさを有している生徒なのです。

 

でも、よくよく考えてみると、

できない理由を考えている時点で、人は自分の力など出し切れないものです。

そして、自分の力を出し切れないまま不合格になることほど悔しいことはありません。

したがって、「できない理由を考えてしまうせいで、悔しい思いをしてしまう」ことになるのです。

 

せっかく勉強してきたのに、心の弱さのせいでそれを出せない。

合格をつかめない。行きたい学校に進めない。

これほど悔しいことって他にあるでしょうか。

 

だからこそ、できない理由など一切考えてはいけないのです。

そういう思いが心に浮かんだら、完全に打ち消すのです。

そして逆に、「どうすれば自分の力を出し切れるのか?」について考えるのです。

なるべく具体的に、かつ徹底的に考えてみるのです。

 

僕はそうやって、できない理由を考えないようになりました。

そして、それから結果が出しやすくなりました。

 

自分が受からない理由など絶対に考えずに、どうすれば自分が力を出し切れるのかを考える。

「自分を信じる」というのは、結局のところそういうことなのだと僕は思います。