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春期講習前の休みの間に,今年の受験について振り返ってみました。

 

大学受験に関しては,大部分が第一志望大に合格してくれたわけですから

塾としてはかなり良い結果と言えますが,それでも不合格になった生徒はいます。

 

高校受験についても,例年と同様にほぼ全員が第一志望高を下げずに受験し,

その大部分が無事に受かってくれたのですから,

塾としては決して悪くはない結果なのですが,それでも不合格になった生徒はいます。

 

合格は本当に有り難い限りなのですが,

塾としての成長はやはりこの不合格にあるのだと僕は思うのです。

それで,徹底的にその原因を考えました。

 

その結果,やはりこの事を実感したのです。

 

それは「生徒が自分の責任で受験に取り組まなければ勝負にならない」という事実です。

 

それはまた,「義務で勉強しているうちは受験にならない」という現実でもあります。

 

そこで,塾生全員が「自分の責任」で受験に向かっていけるように,

あるいは,学びの森SOYUKAIから「義務」を排除するために,

僕はこの春期講習からある試みをしてみました。

 

それは「宿題をなくす」という試みです。

「宿題」という概念を排除し,

「やりたい生徒だけやってくればいい」という形に変えたのです。

さらに授業中も「あててほしい生徒だけにあてる」という形を採用しました。

 

新中2以上のすべての学年でこのやり方を導入したのですが,

今のところはどの学年も生徒たちが以前よりいきいきと勉強に取り組んでくれていますし,

予想以上に多くの生徒が手を挙げてくれています。

実に有り難いことです。

まだ手の挙がらない生徒もいますが,

いつか手を挙げてくれるのを信じて待とうと思っています。

 

そういう新しい試みを8日間やってみた結果として,今僕の心に浮かぶのは,

「結局は自分が生徒たちに勉強を義務づけていたのだな」という深い反省の念です。

もちろん「合格してもらいたい」という一心で指導してきたのですが,

「どうやら僕は生徒の勉強の邪魔をしていたようだ」とようやく理解することができました。

 

始めてからまだ8日間しか経っていませんので,これから様々な問題が出てくるとは思いますが,

「受験というマラソンを走る生徒をそばで支えていく」というイメージで,

これからも生徒とその可能性を信じ,一人ひとりと向き合っていきたいと考えています。

 

この春期講習で「学びの森SOYUKAIとは,僕自身にとっての学びの場なのだ」と悟りました。