No.479 H26.5.24

「相手の立場に立って考えてみる」

 

ご存知のとおり、道徳教育でよく用いられる言葉です。

人として生きていく上で、確かに大切なことだと思います。

 

でも同時に、この言葉は受験においてもきわめて重要な要素となり得るのです。

 

なぜなら、受験においてこの言葉は

「出題者の意図を読み取る」ということと同義であるからです。

 

最近、英語を教えていていつも心に浮かぶのが、

「この子たちは『どのように出題されるのか』についてどうして何も考えないのだろう?」

という疑問です。

 

ただ勉強して、ただ覚えて、ただ問題を解いている子が多すぎるのです。

 

あらゆる設問には「出題者の意図」が反映されています。

特に良問であればあるほど、その傾向は強くなります。

したがって、「出題者の意図」を読み取れれば、勉強が格段にしやすくなるわけです。

そして、良い結果も出しやすくなるのです。

 

それだけにとどまりません。

こういう生徒は僕が思うに、将来間違いなく仕事ができるようになります。

「相手の立場=相手が自分に求めていること」を理解できるのですから。

 

こうして、あらゆるところにつながっていく確かな力となるのです。

 

でも、そんなことはお構いなしに、ただなんとなく勉強している。

ただなんとなく考え、ただなんとなく解いている。

そういう生徒を見ているのが、僕には残念でならないのです。

 

「自分本位」というのは、人間関係においても受験勉強においても、

「思考停止の一形態にすぎない」と思うのは僕だけなのでしょうか…。