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中学生は先週から定期試験に向けての対策期間に入っています。

勉強に関してあまり具体的なことは書きたくないのですが、ひとつだけ書いておきたいと思います。

これは定期試験の勉強に限ったことではありませんが、勉強にはいくつかのプロセスがあります。

大きく分けると「しっかり理解し、あるいは、覚えること」と「さまざまな問題に間違いなく対応すること」の2段階に分けられると思います。

つまり、「インプット(入力)」と「アウトプット(出力)」を繰り返すのです。

その具体的なやり方は人それぞれですが、結果を出すためにはすべてがこの2つのうちいずれかを目的としたものであるべきです。

これは勉強に限らず、スポーツや習い事でも同じで、何かを身につけようとする時にはこの2つを常に意識していなければなりません。

したがって、この期間は試験対策をしている生徒たちが「インプット」と「アウトプット」をどのように繰り返しているかをいつも注意深く見ています。

そして、とても残念に思うのは、おそらく本人はそのつもりはないのでしょうが「インプット」でもなく「アウトプット」でもない、ただ勉強したという既成事実を積み上げることに一生懸命な生徒が少なからずいることです。

たとえば、理科・社会の勉強をしている時にこんな光景を目にします。

「教科書を見ながら正解らしき語句を探しプリントの解答欄に書き写す」のです。

これは「インプット」でも「アウトプット」でもない、勉強したという既成事実の積み重ねです。

「この方が覚えやすい」という生徒がいますが、この生徒が覚えているのは語句ではなく答えなのです。

本筋から大きくはずれている勉強はいくら積み重ねても何も身につきません。

一生懸命やることに全く意味がないわけではありませんがこれでは何も期待できないのです。

「どの科目を勉強する」とか「どの範囲をやる」というのは誰でも考えることですが、「目的のない努力を続けても目標は捉えられない」と理解してほしいと思います。

自分の勉強に責任を持ち、結果を出し続けている生徒の勉強を見ていると、この2つがもはや当たり前になっていることがよくわかります。

残りの時間、「インプット」と「アウトプット」を強く意識してやってみてはいかがでしょうか。