No.521 H27.5.30

先週に続いて「積み重ね」について書こうと思います。

とても大切なことだと思っていますので。

先週のお便りを読んでいない方は、是非そちらも一読をおすすめします。

 

 

授業でもよく話すことですが、

僕は才能(生まれつき持っている能力)というものをさほど重要視していません。

なぜなら、才能がある人はどうしてもその才能にあぐらをかいてしまい、

かえって、「積み重ねられない人」になってしまうからです。

しかも、その「才能」は「自分の頑張りで手に入れたもの」ではありません。

つまり、持って生まれた才能がある人間は必然的に、

「自分の頑張りで手に入れたわけではないものにあぐらをかいてしまう」可能性がある、

ということなのです。

 

才能にあぐらをかくことなく、その才能に磨きをかけ続けていけるのなら、

それは素晴らしいことです。

でも僕が見てきた分には、そうならない人の方が多かったように思います。

 

そう考えると、つくづく、才能なんていらないと思います。

「自分の頑張りで積み重ねたもの」だけで十分ですし、

本当に評価に値するものはそれだけだと僕は思っています。

才能がある人も、評価に値するのは才能そのものではなく、

「才能にどれだけ磨きをかけたのか」という、

やはり「積み重ね」に相当する部分だと思います。

 

したがって、自分に才能がないということを嘆く必要なんてまったくありません。

そんなことよりも、「今自分が何かを積み重ねていないこと」を嘆くべきなのです。

 

自分にないものをうらやむ人間よりも、

自分にできることを積み重ねられる人間になる。

 

毎日ほんの少しでも積み重ねていけば、

それがどんなにわずかなことであっても、

10年経てばとてつもない積み重なりになるはずです。

 

人間の真価を決めるのは、そういう積み重なりだと僕は思うのです。

 

 

来週も「積み重ね」について書いてみたいと思っています。

よろしければまたお読みください。