No.523 H27.6.13

今となっては懐かしささえ感じられることですが、

僕が子供の頃はよく周囲の大人たちから

「勉強して、良い学校に行って、良い企業に就職したら、良い人生になるよ」

と真顔で言われました。

 

それは小学生の頃だけでなく、中学生や高校生になってからもずっとそうでした。

その大人たちも本気でそう信じていたのですね。

 

「終身雇用」と「年功序列」がまだ当たり前のようにあった時代でした。

 

大学生になってからも言われ続けていましたが、

僕が在学中にバブル経済が終わりを迎えてしまいましたので、

就職活動をする頃には、世の中はすっかり変わり果てていました。

 

当然、その頃になるともう誰も、

「勉強して、良い学校に行って、良い企業に就職したら、良い人生になるよ」

なんて言わなくなりました。

 

「終身雇用」も「年功序列」もなくなってしまいましたから。

 

その時の社会の変化を、今でも僕はよく覚えています。

大人たちの戸惑いぶりもよく覚えています。

 

だれもが本気で信じていた

「勉強して、良い学校に行って、良い企業に就職したら、良い人生になる」

という「常識」が、ある日突然「常識でなくなった」のですから戸惑って当然です。

 

それから20年以上経ちましたが、

「良い学校に行って、良い企業に就職したら、良い人生になる」というような

「こうすればラクに生きられるという答え」のようなものは、いまだに出てきません。

おそらくこれからも出てこないでしょう。

 

だからこそ、「時代がどのように変わっても生きていけるたくましさ」のようなものが

必要なのだと僕は考えます。

 

では、そのたくましさとはどうすれば身につくのでしょうか?

 

僕はやはり「物事に本気で取り組むこと」に答えがあると思っています。

 

スポーツでも習い事でもボランティアのような何らかの活動でも何でもいいのです。

とにかく、「目の前にあるものに本気で取り組んでみる」という良質の経験を通じて、

「たくましさ」が少しずつ身についていくと思うのです。

 

勉強もそのうちの1つです。

勉強を通じて「物事に本気で取り組むこと」そのものを学ぶ。

そして、その経験のひとつひとつが「たくましさ」につながっていく。

 

僕は心からそう信じて、創優会を続けてきました。

そしてこれからも「物事に本気で取り組むことの素晴らしさ」を伝えて続けていこうと思います。