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僕は子供の頃,祖母から

「若い頃の苦労は買ってでもした方がいい」とよく言われました。

 

当時は「なんで苦労をわざわざ買ってでもしなければならないんだ?」と思いましたが,

今では祖母の気持ちがよくわかる気がします。

人生にとってとても大切なことだと思います。

 

けれども,今の若い子たちにこの言葉をそのまま伝えても,

やはり当時の僕と同じような気持ちになってしまうかもしれません。

そこで,言葉を変えて伝えることにしています。

 

「迷ったら自分に自信がつくようなことを選んだ方がいいよ」

僕はこう伝えています。

 

若いことから苦労をしていると,

ある程度年を重ねた時,たいていのことではへこたれなくなります。

精神的にタフになるのですね。人間的に成熟するとも言えるのかもしれません。

 

同様に,若いころから自分に自信がつくようなことを選んでおくと,

やはりある程度年をとった時,ずいぶん違う自分になっているはずだと思います。

 

子供のうちはやはりいろいろと守られているわけです。

同時に,世の中はやはり厳しいものなのです。

したがって,「この世の中は精神的にタフでなければ生きづらい」のです。

あるいは,「この世の中は精神的にタフでなければ楽しめない」のです。

 

結局僕も大人になって,

「自分がいかに守られていたか」ということと「世の中がいかに厳しいか」ということを

自分の身をもって学んだからこそ,祖母の言葉がよく理解できるようになったのでしょう。

 

今では本当に「小学生くらいからもっと苦労を味わっておけばよかった」とさえ思っています。

そうすれば,今の僕ともまた違った,そして確実にもっとタフな自分がいたはずですから。

 

「苦労をしたい」という塾生はいないと思いますが,

「自分に自信がないのは嫌だ」と感じている塾生は少なからずいると思います。

 

そうであるならば,今からその自分に自信をつけていけばいいのです。

 

塾生のみんなにも,いつか必ず

「若い頃の苦労は買ってでもした方がいい」という言葉の意味がわかる日がきます。

その時までに少しでも自分に自信がついていればいいですね。