No.82 H17.5.7

 一週間のGW休みを皆様いかがお過ごしだったでしょうか。僕はこの休暇を利用して久しぶりに東京へ行ってきたのですが,今回はその間に考えたことや感じたことを書きたいと思います。

 滞在中東京の教え子たちと会って話す機会が多かったのですが,その度に僕が感じたのは「東京は不況でも何でもないんだ」ということでした。平成不況と言われて久しい昨今,札幌でも景気のいい話を耳にすることが少ないのはご存知の通りなのですが,しかしと言うべきかやはりと言うべきか東京は全く違いました。新宿・渋谷・六本木の繁華街はもちろん,閑静な住宅街でさえ僕の目には活気に満ち満ちて映りました。ほんの2年前まで永く住んでいた街であるにもかかわらず驚きの連続でした。特に,生徒たちの物事の考え方にそれが如実に影響していたように感じました。というのは,数名の例外はいたものの総じて彼らの考え方に危機感がないのです。むしろ危機感など持つ必要さえないといった感さえ抱きました。あれだけ活力に満ちた,不況とは対極に位置するような世界では自分の将来を憂い,危機感を抱き,真剣に物事に打ち込むといった行為は滑稽なことなのかもしれません。

 しかし,僕はそこに可能性を感じました。より正確に言えば,「これなら札幌の生徒でも勝てる」と思いました。休みの前までの僕の中には「恵まれた環境の中で切磋琢磨し合っている東京の受験生」に対してプラスイメージしか持ちえませんでした。ところが,今では札幌の生徒たちも相当な危機感を持って真剣に日々を過ごしていけばかなりの確率で勝負になるのではと思い始めています。もちろん質・量ともにまだまだ高めていかなければならない点が多々あります。しかし,塾生一人一人の意識が向上し,もっともっと頑張れるような人間へと成長していけば,必ず東京でもどこでも通用する人材になるということを僕は今回の滞在で確信しました。したがって,今の僕は以前にも増して塾生一人一人の未来に興味と可能性を感じています。

 自分で選んだ道をただひたすら自分を信じて一生懸命突き進んだ先には,必ず大きな成果が待っている。このことを絶えず塾生に伝えながら,これからも僕は僕なりに精一杯取り組んでいきたいと思います。塾生みんなが「思い描いたとおりの自分」になれるように。