最近僕は,「人間は結局自分で自分を助けるしかないのだな」とよく考えます。「自分から自分自身を変えようと本気で働きかけない限り状況は何も変わらない」つくづくそう思います。というのは,今創優会には「ものすごい能力があるにもかかわらず,逆にその能力が一生懸命頑張ることを阻害して,結局全てが小手先になってしまっている生徒」が少なからずいるからです。
人生が中学生や高校生までの短いものならそれはそれでいいのかもしれません。おそらく生きていくことの苦しさや難しさなど何も感じることなく,持って生まれた能力だけで楽々生き抜いてしまうことでしょう。しかし,事はそれほどたやすくはありません。どんなに能力がある人間でも,早ければ高校で遅くとも就職活動や社会人生活で大きな壁にぶち当たります。そこでその人間が頑張って壁を乗り越えられるなら別に問題はないのですが,それまで何事にも小手先ばかりで対応し懸命に生きてこなかった人間が成人前後で変われるのかといった疑問が僕にはどうしても付きまといます。
小学生から浪人生(最年長は21歳の3浪生)までを長年指導し続けてきた経験から,人間が変わりやすいのはあくまでも小学生までで,中学生ではかなりの時間と意志の強さを要し,高校生に至ってはそれ以前に1度でもなりふり構わず目一杯頑張ったという経験がなければ相当な苦痛と困難を伴うのではないかと僕は実感として抱いています。それは,年齢を経るにつれて心に柔軟性がなくなっていくためだと思われます。
生まれ持った能力だけでずっと生きていける人間など一人もいません。必ずどこかで矛盾が生じ,転落が始まります。したがって,「心が柔らかいうちにいかに努力することの大切さを伝え,それを実行できる人間へと育てていくか」が教育における大きな大きなポイントとなります。もちろん創優会ではこの事を常日頃からミーティングで徹底して,ただ勉強を教えるのではなくしっかりと頑張れる生徒になるよう心がけて指導しているのですが,週に何度かの塾での指導だけではやはり限界があります。ですから,ご父母の皆様はもちろん学校の教師や習い事の先生など,とにかくその子供を取り巻く全ての大人たちと連携を取り合って子供を育てていきたいというのが僕の本音です。むしろ,そこまでやって初めて教育なのだと思います。
かけがえのない子供たちの大事な時期をお預かりしているのだと認識しているからこそ,生徒たちにもっともっと一つでも多くの大切なことを伝えなければならないといつも考えています。そして,子供たちの未来のために塾としてやれることは全てやっていくつもりです。ご意見やご要望がありましたら,面談やお電話で何でもおっしゃってください。宜しくお願い申し上げます。
