皆さんもご存知のとおり,駒大苫小牧高校が夏の甲子園2連覇を達成しました。その後不祥事の発覚もありましたが,もちろん選手たちの健闘によるこの快挙には何ら傷がつくものではありません。そこで今回は駒大苫小牧高の強さの秘密について思うところを書いてみたいと思います。
知っている方も多いと思いますが,駒大苫小牧高野球部の香田監督は北海道の方ではありません。九州出身で自身も高校球児として甲子園に出場しホームランも打っています。その後母校のコーチとして甲子園全国制覇も達成されたという素晴らしい経歴の持ち主です。
なぜ北海道の高校の監督をしているのだろうと首を傾げてしまうほどのキャリアと言わざるを得ませんが,僕はこの偉業はその香田監督だからこそ成し得たものだと思っています。例えば,香田監督は北海道でありながら本州のチームと同等かそれ以上に厳しい練習メニューを選手たちに課したと言われています。また,生徒たちにも全国レベルの野球観と意識を植え付けたと言われています。つまり,北海道でありながら「北海道であることを想定しないチーム作り」ができたところに香田監督の成功の秘訣があるのではと思うのです。実際,香田監督が就任してから急に北海道に野球の才能のある子が増えたはずがありません。むしろ,それまでも大勢いた才能のある生徒たちの能力を北海道レベルなどでは到底満足しない香田監督が初めて引き出したという方がより適切なのではと思うのです。以前に道内の他の強豪高の監督が,「甲子園に出場しても心のどこかで『勝てる訳ないよな』と思っていた部分がありました。そのコンプレックスを香田監督が払拭してくれました」と言っていました。逆に言えば,それくらい北海道では才能のある生徒が埋もれさせられていたということが言えるのではないでしょうか。
実は,僕も2年前札幌に来たとき,「どう見ても能力のある生徒は相当数いるはずなのに,なぜ北海道は勉強のレベルが低いのだろう」と疑問に思い,その答えとして「周囲の大人の意識が低いからだ」と実感したことがありました。つまり,北海道特有のこののんびりとした雰囲気が,他の土地ならばもっと頭角を現せたはずの生徒たちの才能に足かせをつけていたというように思えてならなかったのです。
僕が創優会を作った最大の理由もそこにあります。僕は「単に勉強を教えよう」などと思って塾をやっていません。そうではなく,「創優会でなければ救えない生徒が必ずいて,その生徒たちの能力を確実に開花させたい」と思い,日々仕事に取り組んでいます。例えばそれは,北海道の低レベルの授業によって本来持っていた能力に陰りが見え始めた生徒であったり,公教育や他塾ののんびりとした風潮に慣れ切ってしまい,勉強に対して真剣に取り組めなくなった生徒であったり,また北海道レベルで上位にいるだけなのにつまらないエリート意識を持ってしまって能力が頭打ちになっている生徒などがそれに当たります。札幌にも首都圏でやっていた講師はいるとは思いますが,東京のしかも新宿・中野という最激戦地区で中学受験から大学受験までを10年以上に渡り実績を出し続けた講師は札幌はおろか東京を探してもほとんどいないと思います。だからこそ,僕はこの経験を活かし,この北海道の子供たちをどこへ行っても通用する人材へと育成すべく創優会を立ち上げたのです。北海道の子供たちでもやればできると言うことを証明したかったのです。逆に言えば,北海道のこの子供たちの才能が時間の経過に伴い枯渇していくのを見ているのがたまらなくつらかったのです。
僕が生徒にいつも望んでいるのは,「いつか後悔しない人生を送るために,今を精一杯頑張りなさい」ということです。そして,それを実現するために創優会という塾は存在しています。これからもいつまでも創優会は「創優会にしかできない教育」を提供し続け,「生徒たちの未来」を創るために講師一同全力で取り組んでいきたいと思っています。塾生のみんなにもご父母の皆様方にもそれを理解していただければ幸いです。宜しくお願い申し上げます。
