No.252 H21.1.31

今週は少しわかりにくい内容です。お許しください。

糸井重里さんのサイトで

「正直は最大の戦略である」という言葉をみつけました。

この言葉、北大のある学者さんが信憑性のある実験をした結果、

証明された事実なのだそうです。

うーん。

僕は複雑な思いにとらわれてしまいました。

「正直は最大の戦略である」とは

「功罪」相半ばする言葉であると思うからです。

まず「功」の側面から。

僕は子供の頃から「正直者はバカを見る」という言葉に違和感がありました。

理由は以下の2つです。

①「正直者はバカを見る」と言っている人の方がバカを見ていて、

逆に、正直に生きてきた人の方が良い思いをしていたように

子供ながらに見えていたからです。

僕の経験では「正直者はバカを見る」という場面は

ほとんどありませんでした。

あったとしても「ほんの少しだけ不都合を被る」くらいのことであって、

その不都合と引き換えに「この人間は信用できないな」と思われるのなら

そちらの方が結局不都合だと思えるようなレベルなのでした。

②「自分の心に対して決して嘘をつくことはできない」

と子供の頃から思っていたからです。

どれほど嘘を巧みに使い、抜け目がなく、

世の中を渡り歩くことに長けていても、

それを自分自身に向けてしまうと

何もかもが台無しになってしまいます。

自分に嘘をつくと、人生に裏切られてしまうのです。

というような2つの理由から、

「正直者がバカを見る」という言葉がどうしても腑に落ちなかった僕にとって

「正直は最大の戦略である」という実験結果そのものは

今までの自分の生き方には深い自信を

これからの自分の生き方には大いなる勇気を与えてくれました。

では次に「罪」の側面を。

「正直を最大の戦略である」と学者がお墨付きを与えることによって、

「戦略的に正しいから正直であろうとする」人間が

現れる可能性があるということです。

しかし、「戦略的に正しいから正直になる」という人間に

真に正直な人間はいません。それは構造上あり得ません。

したがって、「正直は最大の戦略である」という言葉は

「戦略というキーワード」を用いた時点で曲解されてしまう

という問題点を含んでいるように思うのです。

つまるところ、「真に正直な生き方は、戦略としても妥当であると言える」

というだけの話なのだと個人的には思うのですが、みなさんはどう考えますか?