今週は少しわかりにくい内容です。お許しください。
糸井重里さんのサイトで
「正直は最大の戦略である」という言葉をみつけました。
この言葉、北大のある学者さんが信憑性のある実験をした結果、
証明された事実なのだそうです。
うーん。
僕は複雑な思いにとらわれてしまいました。
「正直は最大の戦略である」とは
「功罪」相半ばする言葉であると思うからです。
まず「功」の側面から。
僕は子供の頃から「正直者はバカを見る」という言葉に違和感がありました。
理由は以下の2つです。
①「正直者はバカを見る」と言っている人の方がバカを見ていて、
逆に、正直に生きてきた人の方が良い思いをしていたように
子供ながらに見えていたからです。
僕の経験では「正直者はバカを見る」という場面は
ほとんどありませんでした。
あったとしても「ほんの少しだけ不都合を被る」くらいのことであって、
その不都合と引き換えに「この人間は信用できないな」と思われるのなら
そちらの方が結局不都合だと思えるようなレベルなのでした。
②「自分の心に対して決して嘘をつくことはできない」
と子供の頃から思っていたからです。
どれほど嘘を巧みに使い、抜け目がなく、
世の中を渡り歩くことに長けていても、
それを自分自身に向けてしまうと
何もかもが台無しになってしまいます。
自分に嘘をつくと、人生に裏切られてしまうのです。
というような2つの理由から、
「正直者がバカを見る」という言葉がどうしても腑に落ちなかった僕にとって
「正直は最大の戦略である」という実験結果そのものは
今までの自分の生き方には深い自信を
これからの自分の生き方には大いなる勇気を与えてくれました。
では次に「罪」の側面を。
「正直を最大の戦略である」と学者がお墨付きを与えることによって、
「戦略的に正しいから正直であろうとする」人間が
現れる可能性があるということです。
しかし、「戦略的に正しいから正直になる」という人間に
真に正直な人間はいません。それは構造上あり得ません。
したがって、「正直は最大の戦略である」という言葉は
「戦略というキーワード」を用いた時点で曲解されてしまう
という問題点を含んでいるように思うのです。
つまるところ、「真に正直な生き方は、戦略としても妥当であると言える」
というだけの話なのだと個人的には思うのですが、みなさんはどう考えますか?
