No.185 H19.8.14

 「大嫌いだけど出来るようになりたい。」これは勉強をする者が必ずと言っていいほど抱える矛盾です。しかし、この矛盾があるからこそ勉強をすることは素晴らしいのだと思います。

 今回の夏期講習でもこの矛盾と闘っていた生徒がたくさんいました。

 もちろん私も勉強は大嫌いでした。でも、これをやらなければ将来大変なことになるという予感がありました。そして、その予感は学年を重ねるたびごとに確信に変わっていきました。誰に指摘されることもなく自然にそう考えるようになっていきました。

 しかしながら、この予感が現代っ子にはあまりないようです。

 将来に希望を持てないせいなのか、少子化のせいで甘やかされて育ったせいなのか、いずれにしても「今が良ければいい」的な空気が現代っ子を支配しています。

 その結果、何の準備もなく社会に放り出されてしまったのがニートです。「今が良ければいい。今が楽しければいい。」と生きてきた結果、「今が最悪。そして、たぶんずっと最悪。」になってしまったわけです。もちろん、若いうちはやり直しがききます。でも、子供の頃に「今が良ければいい」と嫌なことを避け、好きなことだけをやり続けてきた若者に再起する力はあるのでしょうか。

 彼らは「まさかこうなるとは思ってもみなかった。」と思っているでしょう。社会の急激な変化に対応できなかったのは一部アンラッキーな部分もあるかも知れません。彼らが子供の頃は今のような社会ではなかったのですから。しかし、塾生たちは違います。今目の前に広がっている社会を見れば、その厳しさは容易に理解できます。

 嫌いなのにいくらやっても、なかなか思ったような成果が得られないかも知れません。その結果、「大嫌い」が増幅してしまうかも知れません。でも、もしかしたら「大嫌い」が少しずつ消えていくかも知れません。

 勉強を好きになるまで待っていてもそんな日は永久にやって来ません。それが分かっているのならまずはやってみることです。しかも全力で。

 まもなく2学期が始まります。「大嫌い」から逃げるのはなし、「大嫌い」が逃げていくのを待つのもなし、「大嫌い」と正面から向き合うことを続けていけば、「勉強って意外と楽しいかもしれない」と思える日が必ずやって来るでしょう。この夏期講習でそのことに気がついた塾生たちは本当に「おめでとう!」。