No.296 H22.2.6

開講2年目の春から6年間指導してきた生徒が

大学受験を迎えることとなり、

先日最後の授業となりました。

 

ものさびしい思いを抱えながら

現代文の授業を通常通り終えてから、

僕は最後に一言だけ彼女に伝えました。

 

     先生もお前も凡人だ。間違いなく凡人だ。

     だからこそ、いつでも「量」で勝負しような。

     「質」で勝負したら才能のある者には勝てないよ。

     人の何倍も「量」をしっかりとこなしていったら、

     「質」もあとから必ずついてくるから。

 

最後に何を伝えるべきか考えに考え抜いて

この言葉を選んだわけではありません。

彼女を指導した6年という月日が

僕にこの言葉を選ばせたような気がします。

 

生徒を指導するということは、自分自身を戒めることと同義です。

生徒に向けた言葉は、そのまま自分にも向けられます。

したがって、自分の器以上のことを生徒に求めることなど出来ません。

少なくとも僕はそのようにしてこの仕事をしてきました。

 

この生徒を指導した6年間。

学ぶということに対する構えが申し分ない生徒でしたので、

彼女からも僕自身が有り難く学ばせていただきました。

 

ひとりの生徒を精一杯指導する。

僕はつくづく素晴らしい仕事に出合えたと思います。

そして、つくづく素晴らしい生徒たちに出逢えたと思います。

 

彼女の合格を信じて、

彼女の幸せを願って、

またひとりの生徒と精一杯向き合おうと思います。