今年度最後のお便りになりました。
やはり震災のことについて書こうと思います。
受験指導という職業柄、僕は生徒に
「今、目の前に起きていることにはすべて原因があるんだ。
良い事にも悪い事にもすべてそうなる原因がある。
だから、結果を出したいのなら、まずその原因から作らねばならない」
というようなことをよく話します。
受験について考えるのならば、
あるいは平穏な毎日を過ごしていられるのならば、
この言葉は至って妥当だと思うのです。
でも、この度の被災地の映像や被災した方々を見ると、
この言葉は何の意味もなさなくなります。
被災した方々があれほどの被害に見舞われねばならない原因など
何一つ存在しないからです。
「彼らでなければならなかった理由」がないのです。
もちろん、地震や津波が起きた原因は科学的に説明できます。
しかし、あの方々が被災した原因はだれにも説明できません。
やはり「彼らでなければならなかった理由」は一切ないのです。
こういう現実に直面するたびに、
ふだん「物事のすべてに原因がある」と言い続けている者としては
ただただ言葉を失ってしまいます。
なかなか現実を受け入れられず、思考自体が停止してしまいます。
でも、やはりこれが現実です。これが僕たちの生きる世界です。
いかに理不尽でどれほど容赦ない事が起きたとしても、
僕たちはこの世界で生きていかねばなりません。
だからこそ、
まず被災をまぬがれた僕たちが前を向きましょう。
光の射す方へ、一歩ずつ一歩ずつ進んでいきましょう。
未来を信じて、強くたくましく生き抜きましょう。
そして、被災した方々を心から励まし、支援しましょう。
それが出来るのか否か。
出来るのであれば、どれほどの強度で出来るのか。
あるいは、それをどれほど継続できるのか。
間違いなく、日本は今岐路に立たされています。
この「試練」を乗り越えられるのかどうか試されています。
でも、生きている限り、なんとかなるはずです。
この命がある限り、なんとでもなるはずです。
僕は人間の持つ原初的な力を信じています。
